ダンパーのガス圧
ガス圧は重要です。
通常のドガルボンタイプのダンパー(これしか現存しない)ではキャビテーションを抑えるためにオイルに圧力をかけなければなりません。
そのため、様々な問題が発生します。
通常の圧力は24bar(約24kg、コンプレッサーは6kgぐらい)の高圧ガス(ダンパーの説明書には低圧と書かれているケースも…)が封入されています。
このガスを閉じ込めておくためのシールは想像を絶するほど強固な物になって、フリクションとなります。(風船の口を指で抑えている事を想像して下さい)
乗り心地(=タイヤへの優しさ)を考えても、ピストンロッドを動かすためにはガス圧が低い事が望ましいです。
JRZダンパーはピストンバルブの形状により4バールからの低圧を実現しています。(基本は12バール)
これだけでも乗り心地(=タイヤへの優しさ)が良い事が、御理解いただけると思います。また、低いガス圧を閉じ込めておくシールはそれほど強固な必要は無いので、フリクションは減ります。

ガス圧はピストンロッドを挿入していくと上昇します。(上図をごらんください)
一般的な車両の場合、1G時での車高が異なるとガス圧が変動してしまいます。車高が高い車はガス圧が低く、車高が低い車は高く、当社では1Gでのガス圧を揃えてありますので、車高による変化はありません。ガス圧は反発力となり同じスプリングレートでも変化をもたらせてしまいますので、1Gでの管理が重要となります。

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