サスペンション
スポーツラインではJRZサスペンションを展開してます。
高価のため、見向きもされない事が多いです。個人的にも高価と思います。私も当初、私財で投入したのです。私もダンパーは、ある程度は硬い物として捕えていました。お金を払った段階では信じるしかありませんでした。無名なんです、日本で、誰も知らないんです。
無名な理由が扱い始めて分ったのですが「教えたく無い」、これが理由です。レース業界で流行っているダンパーですから、敵に教えるとアドバンテージが無くなっちゃうんです。先日2000年のフェラーリF1のダンパーが公開されました。3年も前の物です。今年も去年も一昨年も公開はしてくれ無いんです。3年も昔の物なら教えてあげるってことです。現在は、さらにいい物を使っているんでしょう。(試行錯誤に、はまっているかも…)
JRZもルマンのGT1クラスでマクラーレンに大挙投入されていますが、車輌にはステッカー1枚も貼ってありません。当たり前です。スポンサーでは無いんです。天下のマクラーレンが買わされているんですから…。日本でもGTカーの装着率の高いダイナミクスもステッカーはありません。同じですね。
悲しいかなレースはヨーロッパの物です。発祥はフランス、車輌はイギリスと相場が決まっています。レースを文化にしたのはヨーロッパなのです。他チームに教えてくれない物を、一生に行く事の無い東洋の国に教えてくれるわけがないのです。

ダンパーの記事は毎月、いろんな雑誌に取り上げられてます。作られている彼等はいったい、何を目指して作っているのでしょう。良い物を知らなくて、何を?。今まで何かしらの不具合を改善してきたのでしょうか?、ラインナップが増えた事と新規意匠替えをしたのでしょうか?良い物を知って、それを目指して創意工夫をしている態度ならば、私は認めたいと思いますが、みなさんは、どうお考えですか?
私は、図面を引いて部品を造りますが、その時に材料の性質という物があります。手に入れられる材料で安価で在庫…など、その時の条件が存在します。見るものはJIS規格です。このJIS規格は高度経済成長期の日本を支えた規格です。内容は自動車製造がメインなのです。ここが、問題なのですが、日本の輸入の規格もJISですから、自動車を作る材料は手に入るのですが、レーシングカーに使用される様な航空機規格の材料は手に入れる事ができないのです。フォーミュラー製作をする職人は海外旅行の度に材料を個人輸入する程です。
この事は、ダンパーにも影響しています。単純な構造のダンパー、国内生産の物でも構造は大差ありません。しかし、使っている材料が違うのです。ペンスキーのダンパーのバルブシムを手に取った人は「あんなにしなやかなシムは日本じゃ作れない」と言っていました。
最近気になるイタリアのアルミ鋳造もそうです。何か違うんです。おそらく、現地の人たちは普通に使っているのでしょうでも、違う何かがあるのです。私達の周りでは空気が違うと冗談を飛ばしていますが…

話がそれてしまいましたが、日本の中で今後は判りませんが、現状、良いダンパーシステムは作れないと思っています。比較的、良いと言われているダンパーにはヨーロッパのバルブシステムが入っているそうです。ただ、高価ですから、量産品には投入されてはいない様です。